解離と空想傾向パーソナリティ

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Wilson & Barber(1983)は、催眠反応性の高い女性たちに見られる記憶や空想、体験の特徴を「空想傾向(fantasy-proness)」と名づけた。

以下、柴山先生による解離と空想傾向に関する文章から。

  • 空想傾向は一般人口の4%にみられると推定
  • 空想に対して広く深く没入する
  • 創造的な才能でもある
  • トランス状態のような深い意識変容を経験しやすい
  • 幼児期の多くの時間、彼女たちは架空の世界に住んでおり、人形が生きているものと信じ、妖精や守護天使も実在すると思っている
  • 想像上の友達(IC:imaginary comanion)の体験
  • 孤児や王女、動物などになりきることも多い
  • 普通の少女のふりをしているが実際は王女であると感じていることも
  • 物語の世界への没入
  • 小学生頃になると、周りから嘘をついていると言われたり、からかわれたりするため、そうした空想を人には言わなくなることが多い

空想傾向に導く要因としては、

  1. 大人が子どもに空想することを促した
  2. 孤独な状況
  3. 困難でストレスの多い環境からの逃避
  4. 幼児期からの芸術領域の過剰な練習

などが挙げられている。

「家族からの身体的虐待、母親の重度の情緒障害、ネグレクト、里親を転々とするなどの不安定な居住状況は空想傾向者の1/3にみられた」とのこと。

空想傾向者は成人になっても、多彩で創造的な空想を体験している。

「鳥や気を見れば、突然に体の感覚を憂いなって自分が鳥や木になる。日常的な仕事をしているときに、あたかも別のところで別のことをしていると空想する」「空想があまりに現実的であるため、85%の人が空想の記憶と次歳の出来事の記憶を混同しがちであると報告している」。

Merckelbachら(2001)による空想傾向の尺度があるとのことで調べてみた。

CEQ:Creative Experiences Questionnaire[pdf]

25項目の2件法の尺度で、「子どもの頃、人形やテディベアや動物のぬいぐるみなどの遊んでいたものは、生きているのだと思っていた」といった項目がある。

 

ラース・フォン・トリアー監督、ビョーク主演の『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の主人公セルマがまさに空想傾向パーソナリティといっていいような人柄だった。

Fantasy prone personality(Wikipedia)

柴山雅俊「幼少期の解離体験」『臨床心理学』第13巻第4号、2013年7月

 

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